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ティモシェンコ・ウクライナ首相を招いて第117回FEC国際問題懇談会を開催。首相の丁寧な説明と誠意ある姿勢に聴衆が感銘する

ウクライナ 国際問題懇談会

2009年03月26日更新

「日本とウクライナの2国間関係」をテーマにFEC会員ら350名が参会

講演のティモシェンコ・ウクライナ首相

講演のティモシェンコ・ウクライナ首相

第117回FEC国際問題懇談会の開催風景(帝国ホテル)

第117回FEC国際問題懇談会の開催風景(帝国ホテル)

第117回FEC国際問題懇談会で講演のティモシェンコ・ウクライナ首相 (東京・帝国ホテル)

第117回FEC国際問題懇談会で講演のティモシェンコ・ウクライナ首相 (東京・帝国ホテル)

とき

平成21年(2009)3月26日(木) 13時30分〜14時45分

ところ

東京・帝国ホテル「富士の間」

概要

ティモシェンコ・ウクライナ首相を招いて第117回FEC国際問題懇談会を開催

内容

テーマ

日本とウクライナの2国間関係

 

開会あいさつ

 

FEC・民間外交推進協会理事長の埴岡でございます。ティモシェンコ首相は米国に端を発した金融危機で世界の経済、ウクライナ経済が疾風怒涛の真只中にある中を、初めて日本をご訪問いただきました。改めて本席にご出席の350名の国民各界、各省の代表の皆様とともに、ティモシェンコ首相に対し、拍手にて歓迎の意を表したいと存じます。なお、首相の滞在日程上、時間が極めて限られておりますので、私が本日の司会・進行に当たらせていただきます。

さてお手元の次第によりますと、この後、本日ご来賓のティモシェンコ首相の紹介となっておりますが、首相の詳細なご略歴はお手元の資料の通りでございますので省略し、どうぞご参照ください。

本日首相にお目にかかりまして、さすがに才色兼備の誉れ高き方で、以前にも増して、お美しく、かつ政治家とありましてはしたたかで、武芸百般、免許皆伝のかたであると感服いたしました。

実は数日前に在日ウクライナ大使館を通じて、私どもに、首相は本日、OHPを使用して話すと連絡がありました。そのことに対して私はとんでもないと、今日ご出席の350人の皆様方は、美貌を誇り、最近政治家リーダーとしてめきめきと人気急上昇中の首相の美しいお顔立ちと、生の声を聞くためであって、OHPなどの小道具は使う必要がありませんと申し上げ、お断りしました。OHPなどは担当大臣が使えばよく、首相が使うものではありませんと、重ねて申し上げ了解を取りました。これはおそらく首相がおっしゃったのではなく、首相の取り巻きの方の思いつきだと思います。

では、大変お待たせいたしました、只今より、ティモシェンコ首相閣下にご登場いただきます。只今より、通訳をあわせまして40分位のご講演をいただきます。

話の後出席者と一問一答の昼食懇談会が和やかに行われた。

 

首相講演

 

こんにちは皆様。まずお集まりいただきました皆様方に感謝申し上げます。皆様方がウクライナのためにここにお集まりいただいた、ウクライナのことをより良く知っていただくために集まっていただいたということに感謝申し上げます。私は個人的に埴岡さんに感謝申し上げます。非常に短い時間の間にこれだけの日本のリーダーの方を集めていただきまして、非常に感謝申し上げます。

まず、政治経済について述べる前に日本とウクライナの文化について少し申し上げたいと思います。ウクライナの国民は日本に対して非常に興味を持っています。例えば2008年に百人一首の翻訳版がウクライナで発表されました。これは2008年度の優秀書籍の賞を受賞いたしました。独立以来18年間、国家の民主化、国家機構の建設のため非常に困難な道を我々は歩んでおります。皆様もご存知のようにオレンジ革命はウクライナの民主化を高め、そして言論の自由を広げました。政治面でのこの改革はただその一歩に過ぎません。ポストオレンジ革命は、そのハーモニーと協調の中で更なる民主化を進めていくことになるでしょう。ウクライナはご存知のように東西地方が分かれておりまして、その人々の精神的な考え方というのも異なります。私達東西の人々が考えることは、ヨーロッパへの統合でありまして、国家の目標はヨーロッパへの統合です。ウクライナはつい最近国際的な自由貿易の枠組みの中に入りました。そしてEUへの参加を目指し突き進んでいくつもりです。

現在、世界的な同時不況の中、私達も困難な状況があります。独立以来18年、我々は民主化を高めて参りました。しかしこの18年の間に我々の生活に大切な近代化の問題が立ち遅れています。それは産業、エネルギー、農業、そして公共サービスなど、その近代化が急がれています。例えばエネルギー効率の面でいいますと日本は非常に進んでおります。ウクライナと比較しますと、1/19と言われています。このようにエネルギーを大量に消費システムを改善しなくてはなりません。経済危機の中でふたつの道があると思います。経済、金融面の引き締めによる守りの方法、もうひとつは私達が選択した近代化への道という方法です。この方法は、私の考えでは実現可能だと思います。そのためには、私たちには信頼のおけるパートナーが必要であります。このパートナーシップというものは、お互いに利益があるところでないと成り立ちません。その例といたしまして、数日前にEUとウクライナの間でガスパイプラインに関する近代化についての契約の合意が行なわれました。ウクライナを経由してロシアのガスの80%がEUに通っております。その次に挙げたいパートナーが日本であります。この数ヶ月間、我々は日本政府、企業の皆様とパートナーシップに参加していただけるように努力して参りました。日本は世界のリーダーとして、その技術が高く評価されております。それは省エネルギー技術、代替エネルギー技術、あるいはハイテクによる環境改善の技術でございます。この2ヶ月間の間に、この効果的なパートナーシップが実現しようとしています。ウクライナに日本の有名な企業の代表の皆様がいらっしゃいまいして、ウクライナの近代化に対するプロジェクトを私達と一緒に推し進めるという動きを見せています。3月9日には我々の政府の代表団が日本に来られまして、23に及ぶ基本文書に署名いたしました。それは、化学工業、製鉄工業、農業、ガスパイプラインの近代化に関するもの、そういった色々なプロジェクトに関する基本文書に署名いたしました。この近代化プロジェクトの中の協力関係のひとつとして、公共サービスの近代化があげられます。ウクライナの暖房システム、温水、上水道の供給システム、ゴミの再生、生物燃料などの問題であります。これらを近代化するための方策が只今、計画されています。

このパートナーシップはお互いに有利なものであります。ウクライナにとっては非常に信頼のおけるパートナーを得るということ、日本にとっては輸出の市場を拡大するということ、そして世界の環境、エコロジーの改善に貢献できるということがあげられます。また、ウクライナと日本の協力関係について2点申し上げたいと思います。その1点目が原子力に関するものです。ウクライナは50%以上の電力を原子力発電により供給しており、その技術がございます。2点目は農業の問題です。日本企業の多くは、その肥えた土地の1/3がウクライナにあるということを日本の企業は承知していると思います。そこに投資して農業ビジネスを始めるということの有効性もご存知かと思います。農業関係で数字を申し上げるのであれば、記録的な豊作が2008年度にありました。530万トンの小麦の生産がありました。これは2007年度の約2倍であります。このような高い収益率のある農業に対する投資、そして輸出が見込まれます。農業に関しまして2つの問題がウクライナと日本にはあります。その一つは高い収穫量があるにも関らずそれを保存する穀物施設がないことにあります。例えば中規模、大規模の保存倉庫の建設が必要であります。第2点目はウクライナが輸出しておりますのは、穀物の原料だけであります。それの加工製品の輸出はあまり行なわれていません。そして、その品質を高めるということが必要であります。そして、日本にとっても、食料品の輸入国、安定的で質の高い食品の輸入国としての利益があるということにあると思います。そして、ウクライナは安全な食品を提供する用意がございます。

日本は京都議定書、世界の排出ガス削減に対する取り組みの主要な国のひとつであります。そしてウクライナもその議定書の精神にのっとって参加しております。私達も日本とともに京都議定書の精神にのっとった排出量の取引を行い、ゼロの段階から色々な形式的な手続を経まして可能な状態になりました。3月18日に排出枠の取引契約が日本のNEDOとの間に結ばれました。これにより得られた資金は日本企業とともに、ウクライナのエコロジー環境の改善に役立てるものとして使われるものであります。これが第一歩目の結果でございます。

私はこのウクライナの国民生活のシステムの近代化のためには3つの資金の調達先があるということをお伝えします。一つ目は、最高会議によって認められた我が国の国家予算にある安定化基金でございます。二つ目は、排出枠取引によってもたらされた、お互いに有益な互恵関係にある中で得られた資金。これを使うことです。3つ目はクレジットでございます。日本からのクレジット融資によりまして、輸入・輸出の活動を高めることができると思います。本日、国際協力銀行の代表の皆様とも会談を持ちました。日本の輸出を高めながら、協力をいただいて、15億ドルまで融資いただける交渉をしております。また、昨日麻生太郎総理大臣とも話し合いまして、この潜在的なパートナーシップを実現するため、共同声明を発表いたしました。

私はウクライナ政府を代表いたしまして、ウクライナの新しい方向性について皆様にお知らせしたいと思います。

我々両国の間には共通点があります。一つは原子力によりもたらされた悲劇でございます。第2点目は、共通の隣人を持っております。隣人とはハーモニーと協力をもって接しなければなりません。ここに、日本のエリートの皆様を前にウクライナの潜在力、そしてウクライナの潜在力を利用した協力関係の発展というものを呼び掛けたいと思います。そして、日本の政治的エリートの思想であります、「自由と繁栄の個」というコンセプトに従いまして、その中に位置づけられますウクライナの首相として、私どももともに発展していきたいとウクライナ首相として申し上げます。このウクライナに対する投資は、経済だけではなく、ウクライナの自由と独立を守るということを申し上げまして、私の講演を終らせていただきます。

 

質疑応答

 

(埴岡理事長)

ティモシェンコ首相ありがとうございました。厳しい経済情勢の中で首相が国の近代化、あるいは経済再建化につきまして、その道筋などを語っていただきました。ありがとうございました。

では引き続き、質疑応答に移らせていただきますが、その前に首相の後ろにある看板ですが、日本語で大変恐縮ではありますが、真中の一番長い行が「ティモシェンコ首相閣下をお招きして」となりますので、ご参考までに申し上げます。それでは質疑応答に移らせていただきます。ご質問は挙手でお願いします。

(谷口外務省参与)

谷口智彦と申します。以前外務省にてプレスを担当しておりました。一つ目の質問はイエスかノーかでお答えいただける簡単なものでございます。ウクライナは中国海軍の航空母艦に乗るパイロットにトレーニングを与えているかという質問でございます。二つ目は中国海軍の力がこのところ伸びようとしております。東アジアにとっては波乱要因でございますが、このような中国の動きをどう考えますか。

(首相)

お答えするならば、ノーです。いかなる国とも協力関係にあるということだけをお伝えいたします。他の国だけではなく、日本の企業との造船、技術関係の協力を推し進めていくという準備であるということでございます。

(谷口外務省参与)

最初の質問自体にはお答えできないということでしょうか。

(首相)

そういった事実はないということで、ノーでございます。

(丹波實元駐ロシア大使)

元外務省の丹波と申します。6-7年前まではモスクワで大使をしておりました。ソ連、ロシアに勤務いたしまして、ウクライナを訪問いたしまして、貴国の美しさを覚えております。ウクライナ情勢、及び日本、ウクライナの関係について非常に有益な情報を提供いただきましてありがとうございます。時間がございませんので、短い質問をさせていただきたいと思います。只今ウクライナが直面しております、困難な中で、ウクライナ首相ご自身がロシアのプーチン大統領に50億ドルのウクライナへの融資を依頼しており、これに対してプーチンが前向きに検討しているという報道がございますが、今後の見通しについて教えてください。二つ目はEUとの関係でございますが、EUとの間に最近できました東方パートナーシップについて言及されましたが、今後EUからウクライナへどのような支援があると予想されているのか。そして、ご自身がおっしゃっておられたパイプラインについて合意を達成されたということについて、プーチン首相は自分達に何も相談がなかったと苦言を呈しておりましたが、どうお考えになるか。そして、首相は今後もEUへの加盟を目指していらっしゃるということでしたが、NATOについては触れられておりません。ウクライナとグルジアのNATO加盟にはロシアが絶対に反対しており、ドイツ、フランスはそれを心配しているという状況にあり、かつ、ブッシュ大統領からオバマ政権に変わり、政権の支持も弱まるだろうと心配しております。そのため私は加盟について悲観的に考えておりますが、首相としてはどうお考えでしょうか。そして最後ですが、ある日本の新聞との会見におきまして、NATOはやめにして、新たな安全保障機構を作ろうと首相自身が述べておられるが、実は、ラブロフ外務大臣が4-5日前にジュネーブで行なった会見と全く同じ発言です。では、首相は、もうNATOについての考え方を変えたのか、そのへんについて教えていただければと思います。

(首相)

・50億の件は世界の経済危機が始まりまして、世界の国々では予算の不足に対して再点検がされました。今まで経済が順調であれば大きくなかったのですが、順調ではありませんので、大きくなります。最大限3%ぐらいの不足分というのがあります。この不足分は、経済を発展させるためにも、そのぐらいの大きな予算を組まなくてはなりません。ウクライナは現在、予算案の中では2.95%の不足分ということになっております。そして、この予算の中で我々は世界中の金融投資機構などから不足分を補う予定でございます。

皆様ご存知のように世界の銀行システムは非常に難しい状況にあり、そのシステムを保つために、自らの資金を使っているという状況にあります。ですので、ウクライナは国を通して資金調達をするということで各国に申し込みました。EUにもロシアにも申し出ました。そして国債有価証券を購入いただけるように申し上げました。その中のひとつがロシアでございます。ウクライナはIMFの第2回の援助投資を受け取ったあと、このような2国間の交渉を進めることができると思います。これが第1点目の答えであります。しかしながら、ロシア、ウクライナの関係について1点だけ確認しておきたいと思います。ウクライナとロシアの関係は簡単なものではございません。同時にウクライナの政治的な独立というものは、エネルギー政策に対する独立性というものとリンクしております。我々は原子力燃料の100%をロシアから供給してもらっています。天然ガス、石油の70%をロシアに頼っています。このような状態というのは簡単なものではありません。皆様も覚えていらっしゃると思いますが、2009年1月のガス危機でありますが、この危機はヨーロッパを震撼させました。ウクライナはまず第1に、ヨーロッパへの天然ガスの供給を止めることをしませんでした。輸送量を計算しておきました。しかしながらこのようなことが発生したのは、技術的なものではなく、政治的なものの結果です。このような難しい両国関係の中で首相としまして、バランスとハーモニーをもって発展させなければいけないと思います。しかしながらそれは、両国の利益が守られなければならないという前提のもとにあると思います。

・EUとの間のガス輸送パイプラインの協定について触れます。第1点目、EUとの間の共同の試行の中で、パイプラインがヨーロッパの動脈であるという認識が交わされました。独立後18年たちまして、パイプラインのシステムを近代化させなくてはならないということになりました。そして欧州復興銀行、投資銀行、世界銀行など、世界の投資機関がパイプラインの近代化に投資するということです。ウクライナはこのEUとの協議の中で、ロシアは署名しておりません。しかし、EUのバローザ事務局長が指摘しておりますように、パイプラインの近代化は、ロシア政府、企業の参画の門戸も開かれているということです。しかしパイプライン自体はウクライナの国家財産であるという考え方は変わりありません。そしてヨーロッパ協議会、ロシアとの誤解は近い将来解決され、ロシアも何かの形でこの計画に参加していただけることと思っております。

・次に、東方パートナーシップについてです。ポーランドとスウェーデンの支援によりまして、ウクライナのEU加盟の道を開くことでありまして、その一環としまして、東方パートナーシップというものが行なわれております。これはEUとヨーロッパが、単なる隣国というだけではなく、さらに上の関係、深い関係になるということになるパートナーシップであります。ウクライナは単なるヨーロッパの隣人という位置づけでは取扱えなくなっています。もっとEUに近い関係にならなければなりません。それは国内の改革が必要で、ヨーロッパスタンダードの導入や、国内法の整備などと思われます。もちろん東方プログラムによりまして、EUがウクライナにつきまして、資金的な裏づけを行なうということで新たな可能性が開けます。そしてこの相互のイニシアティブによりまして、ウクライナがヨーロッパに近寄っていくということは明白であります。

・そして最後の質問で総合安全保障に関する問題ですが、集団的な安全保障の枠組みにウクライナは加盟しなくてはなりません。ただ一国だけが、この集団的な安全保障の枠組みから外れるということはできません。しかしながら、ここで申し上げる集団的安全保障という考え方に参加するというのは簡単な理解ではございません。これはなぜかと申し上げますと、ウクライナ国内でも政治的に東西で色々な考え方の人々がいるからです。過去10年間、我々はNATOへの協力関係、加盟について努力して参りました。このプログラムは、効果的に行なわれ、協力関係が保たれています。そしてウクライナはNATOに対して書簡を大統領首相、最高会議長の署名で送りました。それがNATOの加盟に関する答えで、アクションプランと申します。ウクライナ側の協力関係についての申込みついては、NATO加盟国の中からは異論が出まして、この関係についてはNATOからの賛成は得られませんでした。ウクライナはNATOに近づいてはいるのですが、客観的に判断してその現実化に障害があるということでございます。第1点というのは非常に政治的なものではありますが、大統領が所属している団体ということでもありますが、NATO加盟については国民投票が必要であるということであります。現在ウクライナ国民の30%がNATOに加盟することに賛成であります。他の人たちは反対あるいはわからないということでございます。第2点目はNATO加盟国の中で統一的な見解がないということです。そして、その他にも私が言いたいことは、サルコジ仏大統領やメルケル独大統領が提唱している安全保障についてです。この考え方というのは、より活発に行われるもので、NATOと対立するものではありません。ウクライナはヨーロッパの集団的安全保障体制に入ることについて賛成です。防衛を目的としたもので、将来の安全保障を成り立たせるというものであると思います。そしてもうひとつメンタリティの問題ということについては、非常に説明しにくいかもしれません。ウクライナの歴史の全部をつめたものが必要です。東西の人々の意見の食い違いなど非常に歴史から話さなくてはなりません。この答えというのはおそらく外務大臣でも呼んでこなくてはなりません。

(埴岡理事長)

多くの方々から手が上がっておりますが、恐れ入りますが時間となりましたので、これで質疑応答を終了とさせていただきます。デリケートな質問にも関らず率直にお答えいただいた、そして精一杯説明しようという姿勢で臨んでいただいたことと思います。どうもありがとうございます。

(首相)

参加者の皆様方にお集まりいただいたことに感謝と敬意を表します。ウクライナの国民は愛情とパートナーシップを抱いております。そしてウクライナの国を代表しまして、日本国と国民のご多幸とご成功をお祈りします。そして非常に早いスピードでこの世界同時不況から抜け出し、更なる成長を遂げることをお祈り申し上げます。

 

閉会あいさつ

 

(埴岡理事長)

只今より閉会の挨拶がございます。

群馬県高崎より届きましたダルマでございます。日本では一年間皆が健康に、平和に暮らせるようにという願いをこめてダルマを買い求めます。さらには留学、就職、出産などの祈願に際しても購入することがあります。最前列に元官房長官の森山真弓衆議院議員がご出席でございますが、日本では政治家が選挙での勝利を祈ってダルマを飾ることが多くあります。ティモシェンコ首相は大きな希望、大望を抱いているように思われます。ついては、只今より左目に目を、魂を入れていただきます。そして少々荷物にはなりますが、ウクライナにお持ち帰りいただきたいと思います。大きな目を入れてください。ダルマの右側には大願成就、左側には国家繁栄、ウクライナ首相ティモシェンコと名前が入っています。そして大望を果されたら右目に目を入れてください。私はウクライナが強い国家になり、非常に安心してよい国になるように祈っております。

(首相)

これは私達の希望がかなうよう、FECの皆様がプッシュしてくれているということだと思います。非常に感謝いたします。

(埴岡理事長)

来年右目を入れる光景をテレビを通じてみれるのではないかと思って楽しみにしております。

(首相)

私も意味がわかってまいりました。

(埴岡理事長)

これにて閉会です。首相のご退場です。皆様ありがとうございました。これにて閉会といたします。

ウクライナ首相を招きFEC主催の歓迎午餐会開催。村田常任副会長が主催者を代表し歓迎あいさつ

 

写真 写真
と き

 

平成21年(2009)3月26日(木) 12時〜13時20分

 

ところ

 

東京帝国ホテル2階「舞いの間」

 

内 容

 

着席による和食の歓迎午餐会

 

出席者

 

(FEC側)
FEC副会長の荒木浩東京電力元会長、岩下誠宏ADEKA名誉会長、生田正治商船三井相談役、松澤建青山学院理事長らFEC役員と伊澤正駐ウクライナ大使、天江喜七郎元ウクライナ大使ら18名

(ウクライナ側)
ネミーリャ副首相、ハイドゥック首相補佐官、クリニチ駐日大使、ダニリシン経済大臣ら17名

 

概 要

 

FECは、3月26日、日本政府の公賓として初めて来日のユーリア・ティモシェンコ・ウクライナ首相を招き歓迎午餐会を開催した。

この催しはクリニチ駐日ウクライナ大使からFECに対しての協力要請を受けてのことで、午餐会は首相の到着が遅れての開会となった。主催者を代表し村田良平FEC常任副会長が、貴国は東欧最大の人口を有する大国で日本にとっても重要な国だと歓迎あいさつ。続いて小原芳明FEC理事(学校法人玉川学園理事長)が首相来日に歓迎の意を表して乾杯の発声を行った。ティモシェンコ首相は答礼あいさつで、急なことにもかかわらず昼食会などにご招待のことを感謝すると謝意を表した後、両国関係強化を含め来日の重要性について率直に語った。その後の昼食懇談では埴岡理事長の軽妙でユーモアを交えた進行で会場は盛り上がり首相は終始笑顔を絶やすことなく、話題は対露問題の核心にもふれるなど錦上花を添え、FEC出席者も首相の美貌のみならず政治家としての優れた素質に感服する場となった。首相は閉会時に到着が遅れたことの詫びの言葉を述べた。

 

 

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