地球市民的’な視野こそ大切
2006年01月01日更新
とき
2006年01月01日(日)
概要
グレアム・フライ駐日英国大使の2006年新春あいさつ
内容
グレアム・フライ駐日英国大使
新春のお喜びを申し上げます。皆様健やかに新春をお迎えのことと存じます。
2006年を迎え、急速なグローバリゼーションと経済的相互依存の中、英国や日本が直面している諸問題は、いまや一国一地域の問題ではなく、グローバルな共通課題として、適切な取り組みがますます必要となってきています。例えば英国とヨーロッパの抱えるグローバルな課題には次があげられます。
まずはテロの問題。私たちはテロの脅威に立ち向かい、大量破壊兵器の拡散を防ぐための努力を続けています。
経済の持続的繁栄において、私たちは中国やインドといった国々がもたらす新たな競争に直面しています。こうした圧力に対して、保護主義的な障壁で対抗するのではなく、経済の開放、構造改革を目指しています。特にドーハ開発アジェンダは重要です。
環境問題では日本と一緒にEUは気候変動への国際的な対応をリードしてきましたが、これまで以上のリーダーシップが求められています。
またアフリカなどが抱える貧困の問題でEUはODAを大幅に増額しています。今後は民間企業を含めた、さらなる国際的な支援が求められています。
これらの問題を英国やヨーロッパだけではもはや解決できないのは明らかです。地球市民的視野を持った国際協力と対話が必要です。
日本は、EUと英国にとって、こうした課題解決に向けての重要なパートナーであります。また日本はすでに積極的かつ中心的な役割を国際社会で果たしています。2006年はさらに協調関係が深まることを期待しています。
本年FEC国際親善協会の活動24周年を迎え、日本と各国との協調関係深化および交流促進の発展に寄与する御機関の役割は、さらに重要となるでしょう。今後の活動に大いなる期待を寄せております。
(翻訳・FEC)