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谷内外務事務次官からの改称に対しての祝辞

活動基盤強化

2006年06月22日更新

改称お祝い申し上げます

とき

2006年06月22日(木)

内容

外務事務次官
谷内 正太郎

 1983年の創設以来、国際理解と国際親善の促進に大きなご功績をあげられてきたエフイーシー国際親善協会が、このたび「民間外交推進協会」と改称され、新たなご出発を記されましたことに対して、心よりお祝い申し上げます。

 貴協会は、「民間の活力」をその基盤とし、経済・文化交流、国際親善・協力事業等を活発に推進されてきました。また、国民全体で外交を支えるための世論の形成をめざし、民意を外交に反映させるとともに、政府の外交政策に対する国民の理解促進のために様々な活動を続けてこられました。このことは、まさに政府の外交活動を広い範囲で強化するものであり、外交当局の一人として、貴協会のこれまでのご活動、ご支援に敬意と感謝の念を表します。

 今日、世界はグローバル化の進展とともに、国境を越えたヒト、モノ、カネ、情報等の往来が飛躍的に増大しています。このため、日本国民一人ひとり、あるいはそれぞれの企業が、国際社会の一員としての責任と自覚をもって取り組むことが、政府が外交を進める上でも非常に重要な時代となっております。まさに「民間外交」の推進こそが、日本の国際的な地位や評価を高め、国際社会における存在感と信頼感を向上させる上で、ますます重要かつ欠くべからざるものとなってきている訳です。このような中で、今般、貴協会が民間外交の推進を明確にその名称とする改称を行なわれたことは、大変意義深く、今後のご活動のさらなる充実を心より期待しております。

 昨今、「パブリック・ディプロマシー」という言葉を頻繁に耳にしますが、効果的な外交を行っていく上で、国民の皆様の理解と支持は必要不可欠なものとなっており、外務省としてもより分かりやすい戦略的な情報発信および広報活動に努めております。最近では日本が直面する外交課題に対する国民の関心も極めて高く、外務省として国際情勢や国際社会における日本の役割について、より丁寧な説明を迅速に行なうことがますます重要になっております。こうした意味でも、国際問題や外交政策に関する懇談会やセミナーの開催をはじめとする貴協会のご活動は、これまで以上に貴重で心強く感じております。

 日本の各界を代表する多くの指導者や有識者を会員とされている貴協会が、今般の改称を通じて、名実共に「民間外交」の推進にさらに邁進され、これまでのご活動の輝かしい歴史の上にますますのご発展を遂げられますよう、重ねてお祈り申し上げます。

(FECニュース3月1日号掲載記事より)

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