脚光…日本の新幹線技術
2006年12月27日更新
とき
2006年12月27日(水)
概要
許世楷台北駐日経済文化代表処代表の2007年新春あいさつ
内容
許世楷台北駐日経済文化代表処代表
日本の友人の皆様、謹んで新年のお祝いを申し上げます。自由と民主主義という共通の価値観を有する台湾と日本の関係がますます発展するよう、新しい年を迎えるにあたり、さらに邁進していきたいと願っております。
●安倍内閣のもと、さらなる台日関係促進に期待
日本で安倍新内閣が成立し、日本の外交政策において懸念されていた日中関係もこれまでと違い順調となりつつあります。これは非常に喜ばしいことではありますが、中国はいまだ独裁国家で日本とは基本的な社会観が異なっており、この点には十分な注意と警戒が必要かと存じます。一方、台湾は日本と同じ自由と民主主義の国であり、安倍政権のもとで両国の関係がさらに促進されるものと期待しています。
●自由と民主主義の堅持こそ台日と地域の安定に繋がる
一方、台湾国内においては、昨年末の台北、高雄両市長選挙および市議会議員選挙が実施され、台北市長に最大野党国民党、高雄市長に与党民進党の候補者が当選するという結果になりました。与野党の対立は、今後2007年の国会議員選挙、翌08年の総統選挙に向けて継続していくと思われますが、これらの選挙の結果は、台湾と中国の関係に変化をもたらす可能性がありますし、ひいては台湾と日本の関係、東アジア全体のパワーバランスに変化を及ぼすことも否定できません。今後ともわれわれは自由と民主主義を堅持していかねばならず、この意味においても新しい良好な台日関係がさらに発展していくことを願ってやみません。
●台湾高速鉄道が開通、台日関係の増進に繋がることへの期待
時速300キロで台北―高雄間を約90分で結ぶ台湾高速鉄道(台湾版新幹線)の開通には大きな経済効果が期待されています。これは日本の新幹線技術が初めて海外に輸出された例であり、開業に向けての作業が鋭意推進されております。台湾の在来線はこれまで100年にわたって台湾の北と南の経済圏を繋ぎ、社会の発展に寄与してきましたが、これからの100年間は、この台湾版新幹線が台湾の社会の発展と構造の変化を促す役目を担うことになります。台湾高速鉄道の開業は日本の各界でも注目されており、観光客にとっても魅力となるでしょう。その開通によって、台日関係がさらに緊密なものとなるよう期待しています。