衆議院議長の招待で来日のグエン・フー・チョン国会議長を団長とする9名のベトナム国会議員を含む代表団を招きFEC歓迎会朝食会を開催。
2008年03月18日更新
日越文化経済委員会=FEC日越文化経済委員会の武藤高義委員長が歓迎挨拶
とき
平成20年(2008)3月20日(火) 8時〜9時25分
ところ
ホテルニューオータニ東京・アーケード階「折鶴」
概要
衆議院議長の招待で来日のチョン・ベトナム国会議長らを招きFEC歓迎会朝食会を開催。
内容
衆議院議長の招待で来日のチョン・ベトナム国会議長を団長とする国会議員団の訪日を前にしてこのほど同国会から衆議院を経てFECに対し、チョン議長がFEC役員との懇談を希望しているとの連絡を受けて、武藤高義FEC日越文化経済委員長は3月18日に一行を招き歓迎朝食会をホテルニューオータニで開催する旨を伝えた。
FECは一昨年10月ズン首相、昨年4月は共産党NO.2のアイン政治局員・公安大臣、11月には国賓として来日の元首のチエット国家主席(大統領)らを招いて懇談会を開催しており、今回のチョン国会議長を迎えての歓迎会を含むとベトナムの党、国家、政府、国会の4つの柱の代表者を招いたことになり、ベトナムとFECとの極めて緊密な関係にあることを通じてFEC民間外交の重要さを示した。
FEC日越文化経済委員会は、平成20年(2008)3月20日に衆議院議長の招待で来日のグエン・フー・チョン国会議長を団長とするビン駐日ベトナム大使、ベトナム国会議員9人を含む代表団一行を招き歓迎会を兼ねた朝食会を東京・ホテルニューオータニで開催した。武藤高義委員長が歓迎あいさつ、山田洋暉FEC理事・日越文化経済委員が乾杯の発声を行った後、埴岡副理事長が両者の出席者全員を紹介。埴岡副理事長の率直で軽妙な司会で進行され両者が朝食をともに親しく懇談した。
埴岡FEC副理事長:チョン ベトナム国会議長をはじめとする訪問団は、我が国の衆議院議長が招いたものとお聞きしている。また、我が国の前に豪州を訪問、我が国の次に韓国を訪問する予定である。長の旅でお疲れのところ早朝からの朝食会に参加いいただき、心からお礼申し上げる。
武藤FEC日越文化経済委員長(カルピス(株)常任相談役):FEC日越文化経済委員会の第3次ベトナム経済事情等調査団の団長として貴国を訪問し、昨日の朝、日本に帰ってきたばかりである。チョン国会議長そして9名の国会議員を含む訪日団各位のご訪日を心から歓迎申し上げたい。
ハノイでチョン国会議長にお目にかかりたいと思っていたが、すでに豪州に向け出発した後であり、お目にはかかれなかった。我々の第3次FECベトナム経済事情等調査団は総勢27名、チェット国家主席、アイン公安大臣など、党・政府の多くの要人と会うことができた。我が国と貴国との間の文化経済面での協力を促進していくことは極めて重要と考えている。今回の訪問で暖かい歓迎を受けたことをうれしく思うとともに、心からのお礼を申し上げたい。チョン議長は06年に議長に就任されており、まず心からのご祝詞を申し上げたい。FECでは一昨年の10月初来日のズン首相と一行を来賓として招き当委員会の発会式を催したことを皮切りにこれまでに当委員会はチエット国家主席はじめベトナムの数多くの要人を招いての懇談会を開催しているが、FECとベトナムとの付き合いの歴史を申し上げれば、1990年8月にスン駐日大使をお招きしてドイモイ政策の指示を表明してのベトナム経済セミナーを開会して以来であり、19年の長い歴史がある。また、安倍総理とズン首相との間で、「アジアの平和と繁栄のための戦略的なパートナーシップにむけて」の共同声明が合意されており、我が国政府とともに、FECとしてもすべての面で手に手を取り合い貴国の発展に貢献できるよう努力していきたい。
埴岡:FECとベトナムの強い絆の構築のため山田FEC理事の音頭により乾杯をしたい。
山田日越文化経済委員(DIAMアセット副社長):
議長はじめ皆様の朝食会への参加をお礼申し上げる。当社は、みずほFGの一員である資産運用の会社であり貴国の株式マーケットに投資している。また、親会社の第一生命保険は貴国で営業をしている我が国唯一の生保会社でもある。
昨年貴国をFEC調査団の一員で訪問しており、貴国は日本にとって大切な国であり、良きpartnerになっていると思う。face to face の関係ができていると理解しており、今後ともこの関係を深めていきたい。乾杯!
埴岡:我が国のODAで建設した橋が崩落して54名の死者、30名を超える負傷者が出たことは誠に残念である。この事故の究明に当たっては、くさいものにふたをするのではなく、真実を追究し事実を明らかにすることが重要である。両国の間にはいろいろな課題があり、問題も起きていると思う。これは相互の理解がまだ十分でないためでもある。そこで提案を一つしておきたい。例えば許認可問題などいろいろな事が起きるかと思うが、そうしたとき両国の間の風通しをよくするために、「協議会の設置」をすることはいかがであろうかと提案する。それではよろしければチョン ベトナム国会議長にご挨拶をお願いしたい。
チョン ベトナム国会議長:埴岡先生、武藤委員長、山田委員そして皆様、こうした朝食会を開催し歓迎いただいたことにお礼申し上げる。まずは両国関係の発展に大変に尽力のFECと特にFEC日越文化経済委員会の諸活動に対し深く謝意と敬意を表す。
ベトナムと日本の率直な関係が大変良好な関係にあることはすばらしいことである。両国の交流が進むにつれますますその幅が広がり深められていると理解している。2カ国の関係は、経済・文化と広範囲にわたっているが、この関係はなにも国対国、政府対政府に限られるものではなく、民間同士の交流もあり、FECとベトナム関係がそれをよく証明している。
両国の政府間では、アジアの平和と繁栄が合意されているが、この民間同士の関係は新しい友人関係であると考え、ここ数年のFECのさまざまな活動には感謝している。今後とも、この関係を促進して成果を上げていきたい。また、埴岡専務理事が述べているが、うまくいっていることとそうでないことがあるが、それは避けられないこととも考えている。貿易、投資、ODAにおいて日本は重要なpartnerであり、ODAでは最大の援助国になっている。橋の事故は残念なことであるが、日本の事故への対応は評価している。ベトナム政府は事故の究明をしているところである。投資の手続きなどは国外投資家だけでなく国内投資家のことも考え改革を進めており、まだまだ不十分と認識しているが、ある程度の成果は上がってきているとも思っている。
インフラ整備も、日本側からのいろいろな指摘を受け、実施してきており南北高速道路や鉄道の建設も実現されている。といってもまだまだ多くの問題があるが、市場経済に移行したばかりであり、経験不足はいなめず率直な意見交換をしていけることを希望している。
こうしてFECの皆様と会うことができたことを喜んでいる。各位の健康と成功を祈念する。私は、両国は経済面にとどまらず親しい友人と思っている。
埴岡:FECのベトナム委員会は、一昨年のズン首相の来日を機に発足していることを報告したい。
武藤:ズン首相の経済成長を目指す政策は、若干のインフレを伴う結果になることは、止むを得ないものと考えている。インフレをあまり恐れず経済政策を進めていただきたいと思っているが、この点どのように考えておられるか。
ヒエン国会経済委員長:原材料価格の高騰でインフレが進んでいる。しかし、インフレ抑制策も実施している。これらの政策には二つの目標がある。一つは経済成長を維持していくためのものであり、いまひとつは、インフレを抑制しつつ経済成長の質を維持していくことである。この結果、投資家も安心できるような、よい動きが出てきており、経済の動きを注意深く注視しているところである。
丸紅生田顧問:両国の交流は長い歴史があるが、最近では貿易のみならず投資も増加している。インフレ懸念も確かにあったが、今は安定してきている。二つのお願いがある。一つは、電力であり、将来における安定供給を期待できるようお願したい。二つ目は、知的財産権の保護である。国際標準に基づく保護の法整備をお願いしたい。
マイン国会対外委員会副委員長:最後に一言。私はベトナムー日本友好議員連盟のメンバーでベトナムの声・ラジオ局総裁もある。政府、国そして民間レベルでのFECとの交流が今後ますます深まることを期待している。
埴岡:閉会を前に武藤委員長と山田委員から議長と議員に記念品を贈呈したい。