来日のベトナムのホアン・ヴァン・フォン科学技術大臣と埴岡副理事長が個別会談を催した
2007年12月10日更新
原子力発電所等科学技術協力と人材育成について率直な意見交換を行なう
とき
平成19年(2007)12月10日(月) 10時30分〜11時15分
ところ
ホテルニューオータニ東京、タワー
概要
ベトナムのホアン・ヴァン・フォン科学技術大臣と埴岡副理事長が個別会談
内容
平成18年10月に来日のズン首相を招いて開催の日越経済懇談会でズン首相のベトナム国家プロジェクトは(1)高速鉄道(2)道路・港湾(3)地下鉄(4)ハイテクパークの4つだとの意見に、埴岡副理事長がもう一つ追加して欲しい、それはエネルギー・原子力発電ですと提言し、FECは積極的に協力すると述べた。その後、本年3月に訪越した第3次FEC経済事情調査団も同大臣と会談し原子力を含む科学技術協力を話し合った。
埴岡副理事長は大臣とは昨年10月、本年11月に続いての3回目の面会となった。会談では埴岡副理事長が再会に謝意を表した後、原子力等科学技術分野での協力と人材育成プロジェクトについて重ねて意見交換したいと述べた後に基本的考え方を説明した。大臣は今後ともFECの協力を得て進めたいので一層の支援をと語った。また、現在ベトナム国会の原子力・科学技術委員長が来日しているのでぜひ会って意見を述べて欲しいと語った。ミン委員長は日本各地の原子力発電所の視察を予定している。
埴岡副理事長は、科学技術の発展には人材育成は欠かせない、人材を育成する場合には、「知識なき体験は、体験なき知識に優る。学問に王道なし」であると教育の基本を語り、ベトナム人の国家国民のためにとのアイデンティティーは優れており大いなる意欲はある。そこで体験を通じて知識不足を認識したときの知識修得に向けた姿勢はがむしゃらになってがんばるであろう。知識だけではその知識は生かせないと語り、FECではベトナムの優秀な若者に対してのFEC法人会員企業での2カ月間の実務体験プログラムも企画できると説明した。大使はその説明に終始聞き入り一つ一つ納得して相槌を打った。
大臣からは、ベトナムの原子力政策について説明があり、2020年には発電所を稼動させたい。現在原子力関係法令の草案を準備中で日本の専門家とも相談している。すでに国会では原子力発電所プロジェクトについての承認は得ていると説明。日本の原子力メーカーの日立、三菱などの各社の協力を得ている。発電所は一基ではない。この問題は今後ともFECの意見、助言をぜひ得たいと思っているのでよろしくと答えた。別れに際して来年3月の第3次FEC経済調査団が訪越するので、ハノイで大臣との面会を希望すると述べると、大臣は一行の訪問を心から歓迎すると話した。