シュワロフ・ロシア大統領補佐官が初めて日本の地方都市を視察＝埼玉県川越市を訪問した。都内で内藤委員長と会談

とき

平成20年(2008)1月9日(水)　14時〜19時40分

ところ

川越市(川越幼稚園、県立川越高校、川越市役所と笹森清前連合会長の自宅を訪問)と東京都内のホテル

概要

シュワロフ・ロシア大統領補佐官が日本の地方都市・埼玉県川越市を訪問

内容

プーチン政権は国民生活の向上のため住宅、教育、医療等の各分野で各種改革を実施している。その参考とするため、7月7日〜9日の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)を前にしてのG8シェルパー会議に出席のロシアのイーゴリ・シュワロフ大統領補佐官は1月9日、FECの招きで埼玉県川越市を訪問した。視察は川越市役所の全面的協力を得て実施された。

大統領補佐官の意向を受けたベールイ駐日ロシア大使は昨年末、FECに対して前項のテーマに基づく地方視察についての協力を要請した。その中で最大のポイントは日本の平均的家庭で一戸建の住宅を訪れ家族の方々との懇談の機会をお願いしたい。しかも都内ではなく近郊都市で、さらには往復とも通勤電車の利用を希望するとのことであった。FECはその条件を踏まえて日本の文化、歴史、伝統も勘案し、FEC評議員会副議長の笹森清前連合会長に相談と協力を求めた結果、埼玉県川越市への訪問が実現した。12月27日、埴岡副理事長らは事前調査のため川越市を訪問し関係先を訪問し協力を要請した。

補佐官は9日午前に成田空港に零下20℃のモスクワから到着。その足で東京都内のホテルに少し立ち寄った後、西武新宿駅から小江戸号で本川越へ。電車の中で弁当による昼食を。本川越駅で笹森前連合会長と山浦教育長、須ヶ間学校教育部長ら川越市幹部の出迎えを受けて、マイクロバスに乗車し市内に向け出発した。補佐官には在日ロシア大使館のオベチコ参事官らとFECは埴岡副理事長が同行した。

(1)	私立川越幼稚園を訪問。榎本園長ら職員がロシア語で歓迎あいさつ。続いて園内で同園の運営状況の説明と月謝、昼食、施設、行政の補助金はなどの質疑応答を行った。その後、隣接の保育室で園長ら職員、園児と手をつないでの楽しい一時を。
(2)	県立川越高校を訪問。校門で吉澤校長ら同校教諭等の出迎えを受けて校長室へ。続いて校長、教頭らの自己紹介と歓迎あいさつの後に高校教育制度全般について質疑応答、その後は物理実験室、パソコン教室、体育館でバレーボール、武道場で柔道、剣道などの部活動を視察。図書館にも訪れ熱心に一巡した。同校出発時には過去に全国優勝の実績を持つ同校男子合唱部の合唱による歓送の下に出発。
(3)	川越市役所に舟橋市長を表敬。市長、細田副市長、大河内市議会議長ら市幹部の出迎えを受けた後、迎賓室で市長の歓迎あいさつ。補佐官の答礼あいさつの後に懇談し全員で記念写真をとった。一行は市長ら幹部の玄関での見送りで市役所を出発し、古い街並みを車窓から見ながら笹森邸へ。
(4)	笹森邸を訪問。笹森氏の案内で自宅へ。玄関で笹森夫人の歓迎あいさつを受け、応接間で夫妻と伴に懇談した。その際日本座敷にも入り補佐官は正座して笹森氏の説明を聞いた。補佐官は築後何年か、固定資産税、住宅ローンなど矢継ぎ早の質問を行った。懇談は家庭的なムードの中で和やかに行なわれ、退出を前にして両者で記念品の交換を行った。補佐官は、「日本にはこれまでにも訪問しているが地方都市の訪問は初めてだ。今日、ロシアでは日本ブームが沸き起こっているが、一方でロシア人にとっては日本人の生活はどのようなものかなどに関心は高い。しかも、ハイテク、経済発展の日本についてはその日常生活などあまり知られていない。今回、FECのおかげで幼稚園、高校を訪問し日本の教育事情の一端を知り、又笹森様のお宅にも訪れ日本の家庭を知ることもできた。何よりもうれしかったのは多くの日本国民の方々と心のふれあいの場となったこと」と述べた。さらには「今回の視察結果は帰国後にプーチン大統領に報告する」と語り、G-8シェルパーの中で今回の良き機会に恵まれたのは私だけだと思うと深く感謝のことばを述べた。 夜、西武電車で帰京へ。着後宿泊ホテルで内藤FEC日露委員長との面談へ。
(5)	FEC日露文化経済委員長の内藤明人リンナイ会長と面談。 ホテルに戻った補佐官は、待っていた内藤明人リンナイ会長と懇談。まず補佐官は今回の川越訪問の機会を提供してもらったことに謝意を表した。その後、両氏は日露経済交流や教育問題などについて率直な意見交換を行った。会談後は互いに記念品を交換し再会を約した。

 

川越幼稚園を訪問＝幼稚園長から説明を受ける

川越幼稚園を訪問＝笹森前連合会長と

川越幼稚園を訪問＝幼稚園児、園長らと

県立川越高校を訪問＝パソコン教室で

県立川越高校を訪問＝武道館で柔道の練習を

県立川越高校を訪問＝合唱部の歌で歓送