ブルガリア大統領ご夫妻、秋篠宮同妃両殿下を主賓として招き日本ブルガリア国交再開50周年祝賀会が催され560名の各界代表者が出席=民間外交推進協会と在日ブルガリア大使館主催
2009年01月28日更新
FEC日ブルガリア経済懇談会でパルヴァノフ大統領があいさつ。カルフィン経済担当副首相・外相がブルガリア経済情勢を説明。150名の経済人が出席し盛会に催される。
とき
平成21年(2009)1月28日(水) 16時30分〜21時30分
ところ
帝国ホテル「牡丹の間」、「光の間」、「桜の間」
概要
ブルガリア大統領夫妻、秋篠宮同妃両殿下を主賓として招き日本ブルガリア国交再開50周年祝賀会が催され500名の各界代表が出席=FEC・在日ブルガリア大使館主催
内容
民間外交推進協会(FEC、会長・金川千尋信越化学工業(株)社長)と在日ブルガリア大使館は、日本政府の公賓として来日したパルヴァノフ・ブルガリア大統領を迎えて、1月28日午後に帝国ホテルにて日本ブルガリア経済懇談会と両国国交再開50周年祝賀レセプション、歓迎晩餐会を開催した。FECはブルガリアと20年の民間交流実績を誇り、昨年10月には内藤FEC副会長・リンナイ(株)取締役会長を団長とする第16次FEC欧州経済事情等調査団が同国を訪問、異例の歓迎を受け大統領、首相等の政府要人との会談で大きな成果をあげた。昨年12月、FECの両国間経済協力発展への多大な功績に対し、内藤FEC副会長へ大統領叙勲(「スタラ・プラニナ勲一等」)がセンドフ駐日ブルガリア大使より伝達、授与された。
パルヴァノフ大統領は初訪日で5日間のFEC企画の滞在中、天皇・皇后両陛下への謁見、麻生首相ご夫妻の歓迎夕食会、京都訪問、大相撲観戦、凸版印刷(株)のキリル文字展開会式等の多彩な日程で精力的に行動され、FEC経済懇談会、日本ブルガリア国交再開祝賀会、歓迎晩餐会に臨まれた。会場には40カ国駐日大使、FEC役員、法人会員各社代表ほか各界代表者、政府・外務省関係者、報道関係者らが経済懇談会に150名強、祝賀会に約560名夫々出席した。経済懇談会は、埴岡和正FEC理事長の開会挨拶と司会進行により、概要下記のとおり行なわれた。
内藤明人FEC副会長・リンナイ(株)取締役会長:主催者を代表し大統領閣下のご来日を歓迎申し上げる。昨年10月にFEC経済調査団にご謁見下さり、両国関係は文化交流に加え経済関係の発展が重要と述べられ、琴欧州、ヨーグルトだけでないブルガリアの経済を知って欲しいと強調された。我々も全く仰せのとおりと受け止め、本日大統領閣下ご臨席のもとで本会を開会する次第。FECは東欧で最も親日国の貴国との友好関係増進に大いに寄与したく努力したい。日本からの投資、貿易は不十分。本年は両国の交流年で、秋篠宮同妃両殿下の貴国訪問を機会に、まずは世界最古の黄金文明、トラキア文明の日本への紹介等の人的交流を実施したい。小学生の儒教的礼儀正しさにも感動した。精神面の交流もあるべきか。厳しい世界経済情勢であるが、投資、貿易の促進をセンドフ大使とも一致協力して取り組みたい。
埴岡和正FEC理事長:パルヴァノフ大統領は知的で温厚な紳士。ブルガリアの顔そのものと印象を受けた。立派な大統領を選ばれたブルガリア国民に心から敬意を表する。出席者全員で大統領の来日を歓迎申し上げる。カルフィン経済担当副首相・外務大臣はFECと3度目の懇談となる。チャカロフ環境・水大臣も同行されている。センドフ大使はソフィア大学学長、国会議長を歴任された。(この後FECの金川会長、内藤副会長、藤田副会長を紹介)
パルヴァノフ・ブルガリア大統領:私どもへの歓迎の言葉に感謝する。FECの皆様と昨年10月に続き再会できたことは、両国関係発展の印。今年は両国の交流年。日本では2つの展覧会で始まり、文化交流は活発だ。経済も努力しているが結果を出すには時間がかかろう。両国間の貿易・投資規模は低水準だが、今後大きく変りうる。理由の第1は、両国の長年の友好関係に基づく信頼の構築だ。79年の皇太子同妃両殿下(今上天皇・皇后両陛下)、本年の秋篠宮同妃両殿下のブルガリア訪問など象徴的。次に当国は欧州と中近東の真中に位置し地理的優位性がある。EU加盟国、政治的安定性も利点。政権が変っても日本との友好関係は不変だ。魅力的税制から外国の投資が増加しており、国連、世銀の評価も高い。本日も新しい提案や議論を期待する。エネルギー、インフラ、IT,観光等が投資優先分野。文化交流の一層の促進と両国経済関係発展を確信している。
(大統領ご退場。カルフィン副首相・外相よりOHPによるブルガリア情勢の説明)
カルフィン経済担当副首相・外務大臣:日本は経済危機克服の経験があり、ブルガリアへの投資を長期的視点で検討されることを期待する。08年のブルガリアの経済成長率は6%以上、失業率も急速に6%台へ低下した。7.6%(12月)のインフレ率はEU平均以上だが、物価水準は半分程度だ。通貨ボード制により為替リスクは少ない。財政規律が守られ財政は黒字、国家債務はGDP比16%へ低下した。投資財輸入の増加から貿易収支は赤字。GDP比直接投資流入はEU内で最大。金融、ビジネスサービス、建築、生産財が中心。税・社会保障費負担が低い。世銀の投資先ランキングは45位。政府の経済危機対策は、インフラ等への公共投資、中小企業金融支援、新技術分野投資向け金融支援等だ。徳田病院、三菱重工、矢崎総業の投資に続く日本からの投資を期待する。
田丸(株)リケン常勤監査役:FEC経済調査団に参加し暖かい歓迎を受け、貴国の親日性を実感した。風力発電共同事業は貴国の再生可能エネルギー利用促進と、日本の排出権獲得に貢献する画期的事業だ。貴国のエネルギー供給安定化に役立つ、電力投資機会について伺いたい。
カルフィン経済担当副首相・外務大臣:電力は石炭火力と原子力中心。自給自足で周辺国に輸出している。新規原発計画あり。日本の技術で石炭火力発電機を補修中。再生可能エネルギー利用目標(16%)あり、日本の投資を歓迎する。要求の4割に削減されたEUグリーン認証枠を拡大すべく係争中。日本にも興味あろう。
<日本ブルガリア国交再開50周年祝賀会>
続いての日本ブルガリア国交再開50周年祝賀会では、パルヴァノフ大統領ご夫妻、秋篠宮同妃両殿下ご入場後、両国国歌が斉唱され、センドフ駐日ブルガリア大使の主催者代表挨拶、パルヴァノフ大統領の主賓挨拶があり、秋篠宮殿下のお言葉、江田五月参議院議長の乾杯発声の後、懇談に入った。立錐の余地無しの会場では琴欧州関との記念撮影も各所で行われ、琴、三味線などの邦楽器演奏のBGMが流れて和やかな懇談の場となり、国会議員、地方自治体の長ら560名の各界代表者らの出席者の交流、親睦がより一層深まった。
<FEC主催大統領歓迎晩餐会>
祝賀会後、FEC主催の歓迎晩餐会が催された。パルヴァノフ大統領ご夫妻は、埴岡理事長の進行で、村田良平常任副会長、内藤明人、藤田弘道、武藤高義各副会長、河野俊二前日欧委員長、廣澤佳長、湯下博之、木島輝夫各理事と笹森清評議員会副議長らFEC役員と親しく懇談され、FECとブルガリアの関係強化に新しい頁が加わった。開会に際し村田常任副会長が主催者を代表しあいさつ、乾杯の発声を行った。大統領は28日午後のFEC主催の各催しは大変に印象に残るもので謝意を表すと答礼あいさつ。同席には副首相・外相、環境水相、駐日大使夫妻、国会議員らのブルガリア政府要人も招かれ出席した。