リチャードソン新駐日EU大使を迎え第56回日欧経済等フォーラム
2006年06月08日更新
とき
2006年06月08日(木)
概要
リチャードソン駐日EU大使を迎え第56回日欧経済等フォーラム。
内容
今夏に着任の新EU大使に聞く
FEC日欧文化経済委員会(委員長・河野俊二東京海上日動火災保険(株)相談役)は10月3日昼、東京全日空ホテルで、今夏に新大使として着任のヒュー・リチャードソン駐日欧州連合(EU)代表部大使を招き歓迎昼食会を兼ねた第56回FEC日欧経済等フォーラムを開催した。
開会に際し河野委員長が主催者を代表して大使の着任の祝辞と大使の略歴紹介を含めてあいさつした。その後埴岡FEC副理事長の進行により、大使が就任の抱負などあいさつ。引き続いてミニエ副委員長の発声で一同乾杯した後、大使を囲んで拡大EUの今後、EU憲法、ユーロへの英国の加盟について、中国問題など活発な質疑応答が展開された。
駐日EU大使を迎えて主催者挨拶する河野俊二日欧委員長=東京全日空ホテル |
【大使あいさつの要旨】
EUの古い友人と再会ができ、またFEC名誉会員として仲間の一員となれたことに厚く御礼の言葉を述べる。本席の歓迎会に招待いただき感謝する。外交官はセールスマンであるべきで、ついてはEUを分かりやすく説明するため資料を配布する。
84〜88年、書記官として東京に在勤し、日欧間の通商摩擦問題に取り組み、大変にやりがいがあった。その後、18年間日本を離れていたので客観的に日本を見ることができた。昨日、日本は政官財一体という構図は何ら変わっていないという学術論文を読んだが、私は異論がある。日本は実に変わったと思う。そのハイライトは、高層建築の建物など物理的に、人々も大変の自信を持っている。消費者の意識、政治家、官僚もずいぶん変わって驚いている。日本の周辺も北朝鮮、ロシアとの関係、中国の台頭などの国際情勢も変化している。現下の状況で、日本とEUとの関係も貿易摩擦が解消されたように変化しており、その中で、日本とEUとはODA分野での協力関係が考えられる。アフリカ、太平洋地域において、これまで実施してきたことを実務的な面で相当の両者の協力関係が進んでいる。特にエネルギー分野での協力は著しい。移民問題、環境問題でもその協力ができる。京都議定書以降の日EUのプロセスはきわめて順調に進んでいる。
【大使略歴】
オクスフォード大学法学修士。1971-74年欧州評議会(ストラスブール)法務局、74-79年欧州委員会事務総局、79-84年同対外関係総局に勤務ののち、84-88年駐日EU代表部経済・通商担当官(のち副代表)を務める。88年以後欧州委員会共同研究センター副総局長、欧州援助協力局副総局長等を歴任の後、2006年駐日EU代表部大使に着任。
駐日ハンガリー大使が藤田凸版会長夫妻ら招き夕食会
凸版印刷本社への表敬訪問に続いて
ダブローナキ・ジュラ駐日ハンガリー大使は9月11日午後、第13次FEC訪欧団長として10月にハンガリーを訪問する藤田弘道凸版印刷(株)会長を同本社に表敬した。
面談は同社小石川ビルで行われ、藤田会長、足立社長ら役員が応対した。藤田会長は、10月に貴国を初めて訪問するが大変に楽しみにしていると歓迎あいさつ。大使は「本日のお招きに感謝する。貴社名は日本国内各地を巡るに際し看板を目にしている。またIT企業としても知っている」「FECの副理事長は16年の長い付き合いで、FEC民間外交の役割は極めて重い」と述べた。引き続いて大使が同国の歴史と両国文化は共通する点が多いと説明するなど懇談した。
大使は続いて同社の施設のVR(バーチャルリアリティ)シアター、音楽ホールや印刷博物館などを同社役員の案内で視察した。大使の同社訪問には埴岡副理事長が同行した。
駐日ハンガリー大使が藤田凸版印刷会長夫妻を迎える=大使公邸にて |
大使公邸での夕食懇談会
同日夕、FEC副会長の藤田弘道凸版印刷(株)会長と夫人は東京・三田の駐日ハンガリー大使公邸での同大使主催の夕食会に招かれた。埴岡副理事長も同席し、ハンガリーワイン、料理を賞味しながら大使のハンガリーのお国自慢に花が咲いた。閉会に際し大使は「10月の会長夫妻のわが国訪問を歓迎します。何なりと言ってください」と歓迎の意を述べた。
リトアニア首相夫妻を招きFEC主催歓迎午餐会を開催
ゲディミナス・キルキラス新首相の来日をFEC役員が歓迎、好調な経済を聞く経済懇談会
FEC日欧文化経済委員会(委員長・河野俊二東京海上日動火災保険(株)相談役)は8月31日昼、来日中のリトアニアのキルキラス新首相と夫人を招き、FEC主催の歓迎午餐会を東京全日空ホテル37階で開催した。リトアニアは欧州のバルト三国の一つ。
キルキラス首相は7月に就任した直後の来日で、今年は日本とリトアニアは国交樹立15周年。麻生太郎外務大臣は5月の連休に同国を公式訪問している。首相は東京滞在中に小泉首相、麻生外相、扇参議院議長らと会談した。
クジス駐日リトアニア大使は8月31日夕、東京・丸の内のパレスホテルで首相来日と併せて同大使離任レセプションを催し、各界代表者、駐日各国大使らを招いた。FECからは斉藤理事長、河野日欧委員長、ミニエ日欧副委員長、副会長の内藤明人リンナイ会長と藤田弘道凸版印刷会長、埴岡副理事長が出席した。
キルキラス首相の誕生日をFECが歌とケーキで祝う |
首相夫妻とFEC役員の記念撮影=いずれも東京全日空ホテルで |
【歓迎午餐会】
(ミニエ副委員長乾杯あいさつ)
バスケットボールの試合で、リトアニアは消えたがまだEUとしてはスペインが残っている。EUと日本の関係をどのように強化していけばよいかを考えていきたい。人を通した文化、経済の交流をやっていきたい。リトアニアからは、我々にないものを学んでいきたい。乾杯!
(キルキラス首相答辞 …誕生祝いの歌を受けて)
このような形でしかも国外で誕生日を祝ってくれるとは思っていなかったので、大変うれしく思っている。感謝申し上げたい。これまで日本には何回か来たことがあるが、いつも感謝の気持ちを持っている。
杉浦千畝氏の話が出たが、彼の名前のついた道路は一つだけでなく9つもあるし、また公園もある。そして、本も出版されているし、劇場でも上演されている。私自身数年前になるが、上演を見に行ったことがある。
バスケットについては、まじめに申し上げれば、バスケットの監督や選手の交流が、強くなるための方策としてあるのではないか。
EUには2年前に加盟したが、わが国を訪問するときにはどこの開発に参加するのかといった観点からも見て欲しい。
◆懇談の概要◆(敬称略)
首相 今の気候は秋になりつつあり、気温は20度ぐらいだ。
大使 私は北海道大学に留学した。日本滞在は、自分は今50歳だがそのうち10年近くになる。リトアニアでは、第三外国語で日本語を選ぶ学生が増えている。
埴岡 そうした日本に詳しい人がなぜ帰るのか。もっと働いていただきたい。帰国後何をされるのか。
大使 まだ決めていない。
河野 定年は幾つか?
首相 65歳である。
河野 貴国は経済成長が順調だがその理由は?
首相 EUからの援助が続いている。
大使 外資(FDI)の進出が続いているためである。FDIはバルト三カ国で一番高かった。ユーロには、物価上昇率が目標より高く、入れなかった。
首相 ユーロ加盟は、EUからの回答待ちとの状況である。加盟の見込みは09年か10年になるのではないか。
昨日麻生外務大臣と会談したが、投資機会など話すことができてよかった。また今後の日本との関係についても話すことができた。リトアニアは安保理への日本参加をYESとしている。中国の経済が伸びていて、EUと日本の関係が中国政策の上でも重要と考えている。
久米 日本の投資についてはどうか?
首相 わが国はポーランドと比較して考えるとわかりやすい。わが国はかつてソ連の体制に組み込まれていて、ポーランドやチェコの方が、いろいろな面で自由度が高かった。現在はソ連下の時の仕組みと全く違っている。すなわちゼロスタートをしたわけであり、100m競争に例えれば、ポーランドやチェコが20m先を走っているとすれば、リトアニアは今走り始めたということ。
河野 教育についてはどうされたのか。東欧三カ国を訪問したときも、旧ソ連下の教育と独立後の教育とは違ってきていたが。
首相 全く新しく教育システムを作り上げた。例えば、独立後は大学の数を2倍にした。今は、西側の教育制度を採っていると考えてもらえばよい。
河野 他国が20m先を走っていたとしてもよい制度ができたのではないか。
首相 リトアニアは意志の強い国であるし努力もした。また、ポーランドとの比較になるが、古い家を建て増すよりも、新しい家を作ったほうが作りやすいということがある。ただ、軍隊の組織改革をしたが、15%ほどの勢力を持つ共産党が反対している。また若者を外国にも出し勉強させている。
埴岡 ガスはロシアから買っているのか?
首相 ロシアを経由しなくても買うことができる。ロシアとの交流はプーチン政権下でなくなった。ロシアはガス会社をわが国に払い下げたが、まだ30%の出資をしている。彼らは30%のシェアを持っていることから、自分の会社と思っているのか、ガスを送ってきている。わが国としてはサウジやノルウェーから石油を買うことができる。
それから原子力発電所があるがこれはチェルノブイリ型のものでEUからは建て替えるように言われている。日本企業としても投資機会があるのではないか。
リトアニアは日本ことをよく知っている。ソニー、そして自分は釣りをするのでシマノなども知っている。自分は安倍公房などを読んでおり、日本文化もよく知られている。
岩下 食料や漁業の輸出はどうか。
首相 ドライミルクの輸出をしている。魚はあまり無い。
久米 国内のロシア系住民はどのくらいか。
首相 5%程度で、問題は言語と国籍がないこと。エストニアでは40%ぐらいだ。ロシアにどのくらいのリトアニア人がいるかは正確にはわからない。
唐澤 自分はメーカーだがリトアニアとしての外資優遇策はどうか。
首相 インフラは道路、港湾など整備されている。自動車の購入者が多いことからもわかる。また、税法上の優遇措置もあるし、各種申請の簡素化なども実施している。
【主な出席者】
(リトアニア側)
◇ゲディミナス・キルキラス首相
◇リウドゥミラ・キルキリエネ首相令夫人
◇アルギルダス・クジス駐日リトアニア大使
◇ネミラ・プムプリツカイテ首相補佐官
◇ダリウス・プランツピチュス首相府外交政策局長
◇リナ・テラ首相府儀典部長
◇アルギルダス・ラスラナス体育スポーツ局長
◇リナ・ジュカウスカイテ在日大使館参事官
(FEC側)
◇斉藤邦彦理事長、元駐米国大使
◇河野俊二日欧文化経済委員長、東京海上日動火災保険(株)相談役
◇岩下誠宏副会長、(株)ADEKA名誉会長
◇ジャン フランソワ・ミニエ日欧副委員長、ドレスナー・クラインオート・ワッサースタイン証券会社常務取締役兼日本における代表者
◇久米邦貞日欧委員長代行、元駐ドイツ大使
◇唐澤佳長理事、帝人(株)副社長CMO
◇埴岡和正副理事長
谷垣財務大臣を招いての7月7日に開会の第6回FEC日EUビジネスエグゼクティヴスフォーラム開催
RBS証券の協賛による第6回日EUビジネスエグゼクティブズフォーラム
FEC日欧文化経済委員会(委員長・河野俊二東京海上日動火災保険(株)相談役)は7月7日、谷垣禎一財務大臣を招き、東京・丸の内のパレスホテルで第6回FEC日EUビジネスエグゼクティブズフォーラムを開催した。フォーラムにはフライ駐日英国大使、ネアグ駐日ルーマニア大使、EU域内の各国大使館員、FEC法人会員の企業代表者ら120名が出席した。(→詳しくは日EUビジネスフォーラムのページに)
埴岡FEC副理事長が6月に欧州各国大使との個別会談
(駐日ドイツ、EU、ポーランド、ルーマニア、ブルガリアの各国大使と)
FECは平成18年10月5日〜13日、ドイツと東欧のポーランド、ルーマニア、ブルガリアへ第13次FEC欧州経済事情等調査団をFEC副会長の蒔田弘道凸版印刷(株)代表取締役会長を団長、斉藤邦彦FEC理事長を顧問にFEC法人会員の企業代表者を団員として実施する。
埴岡副理事長は第13次FEC訪欧団派遣を前にして6月7日にリビツキ駐日ポーランド大使、13日に帰任前のシュミゲロフ駐日ドイツ大使、16日にネアグ駐日ルーマニア大使、19日にツェプター駐日EU大使、20日にはセンドク駐日ブルガリア大使とそれぞれ会い個別会談を行った。東欧3か国大使とは今後の経済交流を深めるための諸問題と第13次訪欧団の3か国訪問時の現地日程などについて意見交換を行った。
FECは、1989年から東欧各国との交流を進めてきたが、平成2年(1990)の6月と12月、4年(1992)の5月、5年(1993)10月に2つの調査団、14年(2002)、15年(2003)にそれぞれ東欧に経済ミッション派遣。さらにはポーランド、ルーマニア、ブルガリアから政府ミッションを受け入れての投資セミナーを名古屋、浜松市内で開催した。FECは東欧の民主化を早くから予期し各国との交流をいち早く着手している。
第54回FEC日欧経済等フォーラム・昼食会を開催
FEC日欧文化経済委員会は6月21日昼、ミニエ同委員会副委員長主催による昼食会を兼ねた日欧経済等フォーラムをドレスナー・クラインオート・ワッサースタイン証券会社東京支店特別会議室において開催した。
ミニエ副委員長の主催者あいさつ、埴岡FEC副理事長の進行により特にテーマを設けずに出席者間により意見を交換した。話題は最近日本で発生した経済事件、スキャンダルなどで、またフランスでマスコミで大きく取り上げられているエアバス最高幹部の株の問題も話題となった。