English

第15次FECアセアン訪問団報告会・解団式を開催

インドネシアミャンマー 日アセアン文化経済委員会

2013年05月09日更新

実施報告をする山口範雄団長

実施報告をする山口範雄団長

報告会会場の様子

報告会会場の様子

とき

平成25年(2013)4月24日(水)16時〜18時

ところ

味の素(株)本社

内容

 FECは4月24日、味の素(株)本社にて3月にインドネシア、ミャンマーへ派遣した第15次FECアセアン訪問団の報告会を開催した。報告会には訪問団々長の山口範雄味の素(株)代表取締役会長、副団長の中垣喜彦電源開発〜相談役、田中宏 (株)クレハ相談役、団顧問の湯下博之FEC専務理事ら団員15名、柳秀直外務省南部アジア部審議官、清水彩子外務省南東アジア第二課外務事務官その他FEC役員・会員等合わせて52名が出席した。

 報告会では、松澤建FEC理事長が「今次訪問団は日・ASEAN友好協力40周年の記念行事として派遣されたが、外務省南部アジア部の関係者、ルトフィ駐日インドネシア大使、ティン駐日ミャンマー大使 鹿取インドネシア大使、沼田ミャンマー大使にご支援いただき厚く御礼申し上げる。山口団長の下一致協力し、政府要人らとの有意義な面談・意見交換により内容ある成果をあげられた。実り多い訪問であり感謝申し上げる」と挨拶した後、柳外務省審議官が、「FEC訪問団はインドネシア、ミャンマーで所期の成果をあげた。お慶び申し上げる。インドネシアでは経済回廊構想、農地問題、電力事情改善に向けた意見交換を、ミャンマーでは航空、電力分野で実質的話し合いを進められており敬意を表する。インドネシアは14年の大統領選挙を控えて政治の季節に入っているが、中間層の拡大で消費市場としての魅力が増している。来年ASEAN議長国としての試練を迎えるミャンマーは、15年の大統領選挙後も民主化・市場経済化が逆戻りすることはなかろう。2カ国とも日本にとって重要な将来性に富んだ国。今後ともFECに関心をもっていただきたい」と来賓挨拶を行った。

 続いて山口団長より今次訪問団の報告が行われた。山口団長は、「日本からのミャンマー訪問が多いが、現地では「視察バブルで具体論が進まない」との見方がある。経団連ミッションに次ぐFEC訪問団は具体論に徹してミッションの務めを果たしたいと考え、インドネシアでは、2年前からの看護師・介護福祉士受け入れ問題の改善状況を報告し、ミャンマーでは、この1年間に進展した、全日空直行便就航、電力開発問題、味の素の休眠会社再開、の3例を報告した。新興国が経済成長するにあたり、遭遇し、解決すべき共通の6つの課題(基本原理へのコミット・浸透、政治・社会の安定性、産業構造論に基づく国造り、インフラ整備、経済成長に伴う負の要因、人材育成と教育)がある。両国の実情と、日本がどのような貢献ができるか、訪問団が得た知見に基づき報告したい」と述べ、詳細な報告を行った。また、副団長の中垣喜彦電源開発〜相談役から、「インドネシアは中進国の隘路に直面している。インフラ投資は人口の6割を占めるジャワ島に集中し、農地買収が困難で電源開発計画が遅れている。各島間の連系整備が必要。他のインフラ整備も連結性を重視することが格差是正に必要だ。天然ガス、河川に恵まれたミャンマーはポテンシャルが高いが、20年の経済制裁の影響から電力開発は未整備状態だ。JICA(国際協力機構)を活用した官民連携が必要。当社は遅れている電力開発問題協議のためのミッションを5月に派遣する」と所感が述べられた。

報告会終了後、団員は別室での解団式に移り、夕食をともに訪問先の印象や各社のビジネス展開を語り合い親睦を深めた。

< 一覧へ戻る